ファクタリング手数料の計算方法は?計算の手順、手数料を抑えるコツを大公開!
2026年1月28日
ここ数年で、ファクタリングを取り入れる会社が急増しています。
政府がファクタリングを推奨していること、ファクタリング普及に向けて法整備に取り組んでいること、さらには大企業の参入も相次いでいることから、利用環境は年々よくなっています。
とはいえ、「ファクタリングは手数料が高い」「手数料の計算方法がわかりにくい」といった声も少なくありません。
ファクタリングを活用するためにも、手数料の計算方法を理解しておくことが重要です。
この記事では、ファクタリング手数料の計算方法について、計算の手順、手数料の内訳、手数料を抑えるコツを詳しく解説します。
ファクタリングとは?
ファクタリングは、近年急速に普及している資金調達方法です。
他の資金調達方法にはない多くのメリットがあり、政府もファクタリングの活用を推奨しています。
しかしながら、ファクタリングには手数料がかかります。
金融サービスの一つであり、銀行や専門のファクタリング会社が提供していることから、無料では利用できないのです。
ファクタリングを十分に活用するには、ファクタリングの基本を知り、手数料の仕組みや計算方法を正しく理解することが大切です。
まずは前提として、ファクタリングの基本を解説します。
売掛金で資金を調達できる
ファクタリングは、売掛金を用いた資金調達方法です。
支払期日前の売掛金をファクタリング会社などに譲渡・売却し、早期資金化することで資金を調達します。
ほかにも、売掛金を用いた資金調達方法として売掛債権担保融資が有名ですが、売掛債権担保融資は「売掛金を担保とした借入れ」であるのに対し、ファクタリングはあくまでも売掛金の譲渡であり、担保活用でも借入れでもありません。
金融庁も、ファクタリングを以下のように定義しています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
ここにある通り、ファクタリングは売掛金の早期資金化サービスであり、法的には債権譲渡に分類されます。
まずは、「業者に手数料を支払い、売掛金を資金化するのがファクタリング」と覚えましょう。
ファクタリングの手数料と安全性
ファクタリングを初めて利用するにあたり、不安を抱く人も多いものです。
まず、ファクタリングは新しい資金調達方法であることから、正しい知識が十分に普及していません。
さらに、ファクタリングに関する注意喚起も盛んにおこなわれています。
安全性や法的側面について、ファクタリングの手数料・計算方法を含め考えてみましょう。
ファクタリングは危険?
なんといっても、ファクタリングに関する法整備が十分ではなく、目立った規制もない状況です。
例えば、新たにファクタリング業を開業するにあたり、登録や免許は一切不要。
誰でも(悪質業者でも)簡単に開業できることから、業者の良し悪しはまさに玉石混淆です。
悪質業者が紛れ込んでいるのは事実であり、実際に被害が発生し、摘発・報道されるケースも少なくありません。
また、金融業者に対する利息制限のように、ファクタリング会社に手数料を制限する規制がありません。
業者の裁量で手数料を設定でき、業者ごとに計算方法も異なることから、手数料が高くなり、資金繰りを圧迫する例も多いです。
ファクタリングを利用する会社(以下、利用会社)が手数料の計算方法を知らないことも、原因の一つといえるでしょう。
「悪質業者が紛れ込んでいる」「手数料の計算方法が不明」「資金繰り負担が大きい」といったことから、「ファクタリングは違法(またはグレー)」というネガティブなイメージを抱く人もいます。
ファクタリングの法的根拠
しかしながら、ファクタリングは完全に合法的な仕組みです。
ファクタリングの法的根拠は、金融庁が定義する「ファクタリングは法的に債権譲渡」という点にあります。
以下のように、民法では債権譲渡を明らかに認めているのです。
(債権の譲渡性)
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
出典:出典:e-Gov法令検索「第四節 債権の譲渡」
これは、債権譲渡取引全般に共通する法的根拠です。
ファクタリングも債権譲渡ですから、民法第466条に基づき合法といえます。
もちろん、ファクタリング手数料が法外であったり、手数料の計算方法に問題があったりした場合には、違法になる場合があります。
それはあくまでも、「手数料や計算方法が妥当でなく、法的に債権譲渡とはいえない」ことが問題です。
法的に債権譲渡の範疇と認められる限り、ファクタリングは合法であり、手数料の計算方法も適正です。
安全に利用でき、メリットも享受できます。
ファクタリング手数料の重要性
ここから本題に入っていきましょう。
ファクタリングは、なぜ手数料が重要なのでしょうか。
これを知ることで、計算方法を知る重要性もみえてきます。
ファクタリングの手数料とは
ファクタリングは、支払期日前の売掛金をファクタリング会社に売却し、早期資金化する方法です。
これにより、ファクタリング会社はいくつかのリスクを背負います。
まず、ファクタリング会社自身の資金繰り負担です。
売掛金は、売掛債権の一種であり、支払期日に売掛先から代金を受け取る権利です。
逆に言えば、支払期日までは売掛先に支払いを猶予する義務があります。
売掛金の支払いを待っている間も、資金繰りは回さなければなりません。
現金が入ってくるまで資金繰りが続かず、倒産することを黒字倒産といいます。
売掛金を抱えていることは、資金繰りの負担になるのです。
利用会社が売掛金を売却する動機は様々ですが、最も多いのは「売掛金を早く現金化したい」ということ。
ファクタリング会社に売掛金を譲渡し、早期資金化することで資金繰りがラクになります。
これは、ファクタリング会社が売掛金の資金繰り負担を肩代わりすることであり、ファクタリング会社にとってリスクになるのです。
もうひとつが、回収不能リスクです。
ファクタリングには償還請求権がないため、譲渡した売掛金が回収不能になった場合、損失はすべてファクタリング会社が負担します。
本来、利用会社が背負うべき回収不能リスクを、ファクタリング会社が肩代わりするわけです。
売掛金によって、請求額や支払期日、回収不能リスク(売掛先の信用や状況)は異なります。
つまり、ファクタリング会社が背負うリスクも変化します。
全てのビジネスにおいて、リスクとリターンは連動するものです。
ファクタリングも例外ではなく、リスクに応じたリターン、つまり手数料を設定する必要があります。
手数料の計算方法も、リスクヘッジを目的に設計されているのです。
手数料次第でメリットが変わる
ファクタリングにおいて手数料が重視されるのは、手数料は資金繰りの負担になり、他のメリットにも影響するためです。
ファクタリング会社は、支払期日前の売掛金を額面金額よりも安く買い取り、支払期日に満額回収することで利益を得ています。
この差額部分が手数料にあたり、買取代金の入金時に差し引くことで徴収します。
つまり、手数料の分だけ売掛金が目減りするわけです。
本来、支払期日を待てば満額回収できていたことを考えると、手数料分はまるごと損失といえます。
これは、利益が減少することにほかなりません。
本業でいかに利益をあげるかということは、会社にとって至上の目的でもあります。
それが減少することは、会社経営の本質的な意義にかかわってくるのです。
手数料が高すぎる場合や、計算方法に問題がある場合には、利益は大きく目減りするでしょう。
利益がほとんどなくなったり、赤字になったりすることもあり得ます。
そうなれば、資金繰りの負担は極めて大きいです。
さらに、手数料と計算方法の問題は、ファクタリングの様々なメリットに波及します。
ファクタリングのメリットと、手数料と計算方法に問題がある場合の影響について、いくつか列挙してみましょう。
- 銀行融資よりも調達が簡単→いくら簡単に調達できても、資金繰りが悪化すればジリ貧に陥る
- 原則無担保・無保証→手数料が高すぎる場合、担保・保証付きで借り入れたほうがマシ
- 回収不能リスクの回避につながる→回収不能リスク回避による資金繰りメリットよりも、手数料による資金繰り負担が大きくなれば無意味
- 最短即日で資金調達→スピーディに調達できる代わりに資金繰り悪化、では代償が大きすぎる
- 資金繰り改善に役立つ→手数料が高すぎる場合、手数料の負担が資金繰り改善効果を上回り、結局は資金繰り悪化につながる
このように、手数料と計算方法は、ファクタリングの活用に大きく響いてきます。
だからこそ、ファクタリングの手数料・計算方法について正しく理解することが重要なのです。
ファクタリング方式と手数料の関係
ファクタリングの手数料と計算方法を知るうえで欠かせないのが、ファクタリング方式の知識。
ファクタリングには、大きく分けて2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあり、手数料と計算方法も異なります。
他の方式として、4社間ファクタリングなどもありますが、これは国際取引に特化した仕組みのためここでは割愛します。
方式別の特徴を簡単にまとめると以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:利用会社とファクタリング会社の2社間で取引する方式。手数料は割高、計算方法はやや複雑。
- 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式。手数料は割安、計算方法はやや簡素。
2社間ファクタリングの特徴と手数料
2社間ファクタリングは、売掛先が一切関与しません。
申し込みから契約・入金まで全て2社間で行うため、簡単な手続きでスピーディに資金を調達できます。
また、売掛先に知られることなくファクタリングでき、信用リスクがほとんどないこともメリットです。
ただし、売掛先が関与しないことにより、ファクタリング会社にはいくつかのリスクが生じます。
リスクが高くなれば、手数料も高くなるのが普通です。
また、リスクに対処するために手続きが必要となり、そのコストが手数料に上乗せされます。
したがって、2社間ファクタリングは手数料が高くなる場合があり、計算方法もやや複雑です。
3社間ファクタリングの特徴と手数料
3社間ファクタリングは、売掛先が必ず関与する方式です。
売掛先の関与がなければ3社間取引は成立せず、資金調達も失敗に終わります。
つまり、3社間ファクタリングは「売掛先の協力ありき」の仕組みです。
それだけに、手続きは煩雑となり、資金調達にも時間がかかります。
ただし、「売掛先が認めている」という事実は、ファクタリング会社にとって大きな安心材料です。
2社間ファクタリングよりもリスクが少ないことは間違いなく、それだけに手数料が安くなります。
リスクヘッジのための手続きと、それに伴う手数料の上乗せもなく、計算方法がわかりやすいこともメリットです。
ファクタリング手数料の計算方法
手数料と計算方法は、ファクタリングの活用を左右する重大な要素です。
まずはファクタリング手数料の計算方法について、大まかな手順を把握しましょう。
計算方法は、以下の2ステップです。
- 掛け目により買取率を算出
- 手数料率により支払手数料を算出
それぞれのステップと計算方法の実例を解説します。
掛け目の有無
ファクタリング手数料の計算方法を考えるうえで、まず把握すべきは掛け目の有無です。
掛け目とは?
掛け目とは、担保や譲渡の対象となる資産について、どの部分まで活用するかを決めるものです。
例えば、不動産担保付融資の場合、不動産に対する掛け目は上限70%、実行ベースで55%程度が一般的とされています。
1億円の不動産を掛け目60%で担保とするならば、銀行の融資上限は6000万円ということです。
ファクタリングでも、この仕組みを取り入れています。
売掛金の額面金額に掛け目を適用し、一定の部分について買い取るのです。
つまり、ファクタリングにおける掛け目は、買取率といってもよいでしょう。
例えば、100万円の売掛金に対して掛け目を80%とする場合、買い取る部分は80万円です。
残る20万円は保証金のような扱いとなり、ファクタリング完了後(売掛金の回収後)に利用会社に返還されます。
掛け目ありは違法?
掛け目は、明らかにファクタリング会社のリスク軽減を目的としています。
保証金のように扱い、見方によっては売掛金の一部を担保としているともいえるでしょう。
ファクタリングは原則無担保・無保証であり、担保・保証付きのファクタリングは実質的に貸付けとみなされ、違法になることが多いです。
このため、「掛け目ありのファクタリングは違法」と考える人もいます。
しかしながら、掛け目そのものは違法ではありません。
取引上の扱いも担保・保証ではなく、あくまで留保しているだけです。
もっとも、掛け目があまりにも高く、計算方法をみても「ファクタリング会社がほとんどリスクを負っていない」と判断できる場合には、掛け目により違法とみなされる可能性があります。
そのような例外を除けば、掛け目は違法にはなりません。
掛け目の有無と影響
ファクタリング会社によって掛け目の設定は異なります。
「掛け目なし」とするファクタリング会社もあれば、「掛け目あり」とする業者もあるのです。
掛け目を設定しない場合、ファクタリング手数料の計算方法でも即座に「額面金額×手数料率」とします。
額面金額の100%が買い取り対象となるため、売掛金の活用率は高いといえるでしょう。
ただし、掛け目によるリスクヘッジを行わないことから、手数料率は高くなる傾向があります。
計算方法は単純でも、結果的に手数料が高くなり、資金繰りに悪影響につながることも。
掛け目を設定する場合、手数料の計算方法は「掛け目の適用→手数料率の適用」という流れです。
具体的な掛け目は、ファクタリング会社の方針・ファクタリング方式・売掛金の内容などによって変化します。
掛け目が手数料に与える影響について、一般的な傾向は以下の通りです。
- 掛け目が低いほど(留保部分が大きく買取部分が小さいほど)ファクタリング会社のリスクは低く、手数料は安くなる傾向
- 掛け目が高いほど(留保部分が小さく買取部分が大きいほど)ファクタリング会社のリスクは高く、手数料は高くなる傾向
掛け目の目安
「掛け目あり」のファクタリングを選び、手数料の計算方法を考える場合、気になるのが掛け目の目安です。
ファクタリングは法整備が不十分であり、掛け目を規制する法律はありません。
また、ファクタリングの歴史が浅く、掛け目についての基準もあいまいです。
現時点においては、掛け目の目安は以下のように考えられています。
- 2社間ファクタリング:65~80%
- 3社間ファクタリング:80~90%
特に方式を考慮せず、単に「ファクタリングの全般的な掛け目」とすれば、70~90%が目安でしょう。
一部、この目安が当てはまらないケースがあります。
代表的なのは、診療報酬ファクタリングです。
診療報酬ファクタリングとは、病院などが所有する診療報酬を対象とするファクタリングです。
ほとんどの診療報酬ファクタリングが「掛け目あり」としており、目安は90~95%となっています。
診療報酬は、国の保険制度に基づき、国保や社保が支払うものです。
保険制度が破綻しない限りほぼ確実に回収でき、売掛金の信用力は極めて高いといえます。
ファクタリング会社はほとんどリスクを負わないため、100%に近い掛け目で買い取ることができます。
ファクタリングの掛け目は、ファクタリング方式や売掛金の性質によって考えるのがポイントです。
手数料率の目安
掛け目によって買取部分を算出したら、いよいよ支払手数料を計算していきます。
買取部分に手数料率を掛け合わせたものが支払手数料です。
ファクタリングは、手数料率の上限規制もありません。
売掛金に対して審査を実施し、売掛金の内容・売掛先の状況・掛け目の有無などを考慮しながら手数料率を設定します。
手数料率の方式別の目安は以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
この目安は大雑把なものです。
いつ頃成立したものか定かではありませんが、日本でファクタリングの普及が始まった当初から定説のようになっています。
情報が古いことに加えて、根拠も不明です。
実際に、ファクタリングの手数料は年々安くなっており、計算方法も徐々に確立されているため、相場よりも低い水準でファクタリングできることが増えています。
この目安はあくまで参考程度とし、「この相場よりも高い手数料率では利用しない」くらいに考えるのが良いでしょう。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料率の違いについても、ほぼ相場のイメージ通りです。
ファクタリング手数料の計算方法と実例
以上を踏まえて、ファクタリング手数料の計算方法を実践してみましょう。
ファクタリングの条件は以下のように設定します。
- 額面金額:100万円
- ファクタリング方式:2社間ファクタリング
- 掛け目:あり(80%)
- 手数料率:10%
計算方法としては、まず掛け目を適用して買取部分を算出します。
80%に相当する80万円の部分が買い取り対象です。
ファクタリング手数料は「買取手数料」ともいわれる通り、買い取りに伴う手数料です。
手数料がかかるのは買い取る部分(80万円)であり、留保する部分(20万円)には手数料はかかりません。
買取部分80万円に手数料率10%を適用すると、支払手数料は8万円。
ファクタリング会社は、買取代金の入金時に手数料を差し引くため、利用会社が受け取るのは72万円です。
その後、売掛金を無事に回収できれば、ファクタリング会社は留保していた20万円を利用会社に返還します。
計算方法をまとめると、100万円のファクタリングに要した手数料は8万円です
ファクタリングの手数料は一括払い
なお、ファクタリングの手数料は必ず一括で支払います。
上記の例でいえば、8万円の手数料を入金時に差し引く形で一括で支払います。
ファクタリングの性質上、手数料の分割払いには対応していません。
詳しいことは省きますが、手数料を分割で支払った場合、売掛金と買取代金の紐づけが不明確となり、実質的には分割返済の貸付け(手数料は利息に相当)とみなされる恐れがあります。
それを避けるためにも、正規のファクタリングは必ず「入金時一括払い」です。
もちろん、入金後に手数料を追加請求されることもありません。
ただし、利用会社が契約に違反し、違約金などを請求されることはあります。
この場合、手数料ではなく違約金の請求であり、また契約そのものが無効となることも考えられるため、分割請求・追加請求とは別物と考えてください。
ファクタリングの手数料の内訳と計算方法
さて、「掛け目の計算→手数料の計算」という流れは、ファクタリング手数料の計算方法の基本です。
しかしながら、これだけでは計算方法として十分ではありません。
手数料の形式やファクタリングの方式により、計算方法が変わる場合があるのです。
ここからは、ファクタリング手数料の内訳や留意点を通して、詳細な計算方法をみていきましょう。
手数料の形式と計算方法
手数料の計算方法は、業者ごとに定める形式によって異なります。
ファクタリングの手数料には、以下の2つの形式があるのです。
- 諸手数料を一括で請求するもの
- 諸手数料を個別に請求するもの
諸手数料をまとめて支払う形式
まず、諸手数料をまとめて支払う形式をみてみます。
ファクタリング会社が売掛金を買い取るにあたって、様々なコストがかかっています。
手数料のうち最も大きいのは、売掛金のリスクに対して設定する手数料であり、「買取手数料」と呼ばれる部分です。
このほかにも、事務コストや審査コスト、契約のためのコスト、登記コストなどいろいろな手数料がかかります。
それらを全てまとめて請求するのです。
「ファクタリング手数料」などの名目でまとめて請求し、買取代金の入金時に一括で徴収します。
この場合、業者の提示する手数料率は、一括請求の手数料をパーセンテージに直したものです。
したがって、ファクタリング手数料の計算方法は「掛け目の計算→手数料の計算」で算出できます。
諸手数料を個別に支払う形式
次に、諸手数料を個別に支払う形式です。
この場合、買取手数料は買取手数料として、事務手数料は事務手数料として、登記費用は登記費用として個別に請求します。
業者によって、事務手数料や出張費を無料としたり、3社間ファクタリングによって登記が不要になったり、個別請求の内訳はケースバイケースです。
業者によっては、それぞれの案件ごとに要した費用を個別に請求します。
この場合、ファクタリング手数料の計算方法はやや複雑です。
というのも、業者が提示する手数料率は、あくまでも買取手数料の率であり、その他の手数料が上乗せされることが多いのです。
したがって、計算方法は、「掛け目の計算→手数料率の計算→その他手数料の計算」となります。
ファクタリングの手数料の内訳
諸手数料を一括で支払うならば、手数料の計算方法は単純ですから、内訳を気にする必要もありません。
一括請求の手数料率が高すぎなければよいのです。
問題は、諸手数料を個別に請求する場合。
手数料の内訳を知り、消費税との関係を理解しておかなければ、知らぬ間に無駄な手数料を支払ってしまう恐れがあります。
諸手数料の内訳について、代表的なものを簡単にみていきましょう。
買取手数料
買取手数料は、ここまでも解説した通りです。
売掛金のリスクに応じて請求するもので、ファクタリング手数料のうち最も大きな割合を占めています。
買取手数料が高ければトータルの手数料も高く、買取手数料が安ければトータルの手数料も安くなるのが普通です。
手数料の内訳の中で、最も注意すべき手数料といえます。
事務手数料
事務手数料は、ファクタリングの申し込みの受付・案内、売掛金の審査など、もろもろの手続きに要する手数料です。
ファクタリング会社によって、事務手数料の扱いは大きく異なります。
事務手数料を無料とする業者が多い一方で、有名な業者の中にも事務手数料を請求するケースがあります。
また、ファクタリングする金額に応じて事務手数料が変動するケースも多いです。
イメージとしては数万円程度。
手数料全体への影響はそれほど大きくありませんが、数万円のコストは無視できません。
計算方法にきちんと織り込みましょう。
登記手数料
登記手数料は、債権譲渡登記にかかる費用です。
2社間ファクタリングの場合、債権譲渡登記を求められることがあります。
売掛先などの第三者が一切関与しておらず、二重譲渡(同じ売掛金を複数の相手に譲渡する詐欺行為)などのリスクがあるため、ファクタリング会社は債権譲渡登記によって第三者対抗要件の具備を目指すのです。
第三者対抗要件を具備する方法は、売掛先への債権譲渡通知、売掛先による債権譲渡の承諾、債権譲渡登記のいずれか。
2社間ファクタリングは売掛先に通知せず、承諾も不要ですから、債権譲渡登記が唯一の方法となります。
これに伴い、司法書士報酬・登録免許税などがかかります。
手数料の目安は10万円程度です。
多額の調達であれば、登記手数料の割合は微々たるものですが、少額のファクタリングになると、登記手数料の負担は大きくなります。
ファクタリング手数料の計算方法でも、欠かすことのできない要素です。
出張費
出張費には注意が必要です。
ファクタリングは、契約を締結して初めて入金となります。
この時、対面での契約が一般的です。
郵送での契約も可能ですが、契約書類のやり取りに時間がかかるため、ファクタリングの大きなメリットであるスピードを損ないます。
とはいえ、対面契約の負担は大きいものです。
この場合、利用会社がファクタリング会社の営業所まで出向くか、ファクタリング会社のスタッフが利用会社を訪問することで契約します。
ファクタリング会社が近ければたいして負担になりませんが、遠方であれば問題です。
優良ファクタリング会社の多くは東京をはじめとする都市部に集中しており、地方の会社が訪問するのは容易ではありません。
交通費や移動時間などのコストを考え、出張を依頼する会社も多いです。
この時、出張費として交通費の実費と、出張手数料を請求される場合があります。
出張費を無料とするファクタリング会社も多いですが、請求されるとなると数万円単位になる可能性があります。
計算方法にもしっかりと織り込むべき手数料です。
印紙税
印紙税法により、特定の文書を作成する際には印紙税を支払わなければなりません。
1万円以上の債権譲渡取引は印紙税の課税対象です。
ファクタリングを利用する場合、調達額が1万円未満ということは考えにくいため、印紙税はかかるものと考えてください。
2社間ファクタリング・3社間ファクタリングいずれにおいても、契約書に印紙を貼り付けます。
もっとも、印紙税はせいぜい数百円程度ですから、計算方法への影響も微々たるものです。
振込手数料
最後に振込手数料。
振込手数料は、利用会社の負担になることがあります。
これも数百円ですから、印紙税と同じく、さほど重要なものではありません。
消費税がかかる手数料と計算方法
個別請求は手数料の内訳が明確ですから、名目が明らかでない手数料が紛れ込むリスクは少ないです。
しかし、請求項目に消費税が含まれている場合、注意が必要です。
ファクタリングの手数料には、消費税がかかるものと、かからないものがあります。
悪質業者などでは、税法上の課税・非課税を全く考慮せず、諸手数料のトータルに対して消費税を請求するケースが確認されています。
不要な消費税を支払わないため、そして悪質業者を避けるためにも、消費税がかかる手数料・かからない手数料を知っておくことが大切です。
消費税の課税と非課税
消費税には、課税対象になるものと、ならないものがあります。
前者を課税売上、後者を非課税売上といいます。
ファクタリングの手数料も、課税売上の部分で消費税を請求することはできますが、非課税売上の部分で消費税を請求することはできません。
つまり、諸手数料のうち、課税売上・非課税売上を区別することが重要です。
ファクタリングは法的に債権譲渡であり、売掛金の譲渡は債権譲渡取引です。
債権譲渡取引に伴う消費税について、国税庁は以下のように説明しています。
国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等であっても、課税対象になじまないものや社会政策的配慮から消費税を課税しない取引があります。これを非課税取引といいます。
出典:出典:国税庁「非課税と不課税の違い」
これによれば、資産の譲渡取引は課税売上になる場合と、非課税売上になる場合があります。
結論からいえば、ファクタリングは非課税取引であり、売掛金の買い取りによって得る手数料は非課税売上です。
かといって、ファクタリング手数料の計算方法に消費税が含まれている場合、即NGとは限りません。
手数料を細分化した場合、課税売上となる手数料もあります。
非課税となる手数料
手数料の内訳の中で、非課税となる手数料についてみていきましょう。
買取手数料、登記手数料の一部、出張費の一部、印紙税、振込手数料については非課税です。
以下のように、日本の税法では有価証券の譲渡を非課税取引としています。
(2) 有価証券等の譲渡
国債や株券などの有価証券、登録国債、合名会社などの社員の持分、抵当証券、金銭債権などの譲渡
出典:出典:国税庁「No.6201 非課税となる取引」
ファクタリングで扱う売掛金は金銭債権の一種ですから、その譲渡によって得る対価(買取手数料)は非課税売上であり、消費税は請求できません。
ファクタリングの手数料のうち、最も大きい買取手数料が非課税であることは、ぜひとも知っておくべきです。
ここに消費税がかかるかどうかで、計算方法と結果に大きな差が生じます。
登記手数料のうち登録免許税、出張費のうち交通費、そして印紙税も非課税です。
登録免許税や印紙税は税金そのものであり、交通費(実費)と振込手数料は内税です。
これらに対して消費税を請求した場合、税金に税金をかけることとなり、二重課税の問題が生じます。
したがって、消費税を請求することはできません。
計算方法に当てはめる際、以上の手数料は消費税がかからないものとして計算してください。
もし請求された場合、不当な請求であることは明らかです。
計算方法を考えるまでもなく、利用は見送りましょう。
課税対象の手数料
次に、消費税を請求できる部分。
事務手数料、登記手数料のうち司法書士報酬、出張費のうち出張手数料は課税売上となり、消費税を請求できます。
これらの手数料は、債権譲渡に伴う手数料ではありますが、ファクタリング会社からみて「債権譲渡そのものによって得る対価」ではありません。
これらは債権譲渡ではなく、役務によって生じる手数料です。
国税庁は、役務の提供の対価は課税対象としています。
事務手数料は、ファクタリング会社の事務処理(役務)によって生じるため、課税売上。
登記手数料のうち、司法書士報酬は司法書士の債権譲渡登記代行(役務)に対するものですから、課税売上です。
出張手数料は、ファクタリング会社の人員派遣(役務)によるもの、したがって課税売上。
以上の手数料については、正当に消費税を請求できます。
どれも数万円単位の手数料であり、消費税もそれなりに大きくなるでしょう。
ファクタリング手数料の計算方法を考える上でも、これらの消費税を見落とさないよう注意してください。
諸手数料を踏まえたトータルコストの計算方法と実例
手数料の内訳、消費税との関係、計算方法への影響を解説してきました。
以上を踏まえて、ファクタリング手数料の計算方法をシミュレーションしてみましょう。
条件は以下のように設定します。
- 売掛金の額面金額:1000万円
- ファクタリング方式:2社間ファクタリング
- 掛け目:80%
- 手数料率:10%
- 事務手数料:5万円
- 登記手数料:10万7500円(司法書士報酬10万円、登録免許税7500円)
- 出張費:2万円(出張手数料1万円、交通費1万円)
- その他手数料(印紙税や振込手数料):1000円
まず掛け目を適用します。
売掛金の額面金額のうち、買い取り対象は800万円の部分です。
買取部分の800万円に手数料率10%を掛け合わせると、買取手数料は80万円であることがわかります。
ここから、諸手数料を計算していきます。
事務手数料は5万円で消費税の課税対象、すなわち5.5万円。
2社間ファクタリングのため、利用会社は債権譲渡登記を求められました。
登記手数料は10万7500円のうち、司法書士報酬10万円は課税対象、すなわち11万7500円の請求です。
経営者が多忙のため、対面契約の際には出張を依頼。
これにより、交通費として1万円、出張手数料として1万円がかかり、このうち出張手数料は課税対象のため計2万1000円の請求となります。
最後にその他手数料として1000円かかりました。
以上を計算方法に当てはめると、このファクタリングにかかる手数料は計99万4500円です。
ファクタリング会社のホームページなどでは手数料率を記載していますが、諸手数料のトータルではなく、買取手数料の率を示していることも多いです。
この場合、買取手数料は80万円(率にして10%)であっても、トータルコストで考えた場合、800万円に対して99.45万円(率にしての約12.5%)の手数料がかかっています。
ファクタリング手数料の計算方法は、あくまでもトータルコストを把握すべきものです。
全ての手数料をもれなく計算方法にあてはめ、最終的な手数料と負担率の把握に努めてください。
ファクタリング手数料を抑えるには?計算方法から考えるポイント
ファクタリングを活用するには、計算方法を正しく知った上で、手数料を抑える工夫が必要です。
最後に、ファクタリング手数料を抑えるポイントについて、計算方法を踏まえてみていきましょう。
悪質業者の回避が大前提
計算方法以前に注意すべきことがあります。
それは悪質業者を回避するということです。
ファクタリングの法整備が不十分な現在、悪質業者が紛れ込んでおり、実際に被害も発生しています。
以下のように、金融庁も注意を喚起しています。
中小企業の経営者などを狙い、貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されています。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
貸金業登録を受けずに貸し付けるということは、早い話「ヤミ金」ということです。
ファクタリングを装う悪質業者はヤミ金と考えてよいでしょう。
被害や裁判の事例をみても、手口はヤミ金そのものです。
貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年率換算すると数百~千数百%になる手数料を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった私生活の平穏を害するような悪質な取立ての被害を受けたりする危険性があります。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
年利換算で数百~千%超という法外な手数料を請求されるのが最大の特徴です。
非課税部分でも消費税を請求していることでしょう。
悪質業者を利用すれば、手数料の計算方法を熟知していても全く無意味です。
手数料を抑えるには、悪質業者の回避が大前提と考えてください。
ファクタリング方式を正しく選ぶ
すでに解説した通り、ファクタリング方式によって手数料率が大きく変わります。
手数料率は、手数料の計算方法の軸ともいえる要素です。
したがって、手数料率が低いファクタリング方式を選ぶことも重要といえます。
- 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
- オンラインファクタリング:額面金額の10%以下
この通り、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで手数料率に大きな差があります。
しかし、売掛先への配慮から3社間ファクタリングを選べない会社も多いはず。
その場合、オンラインファクタリングをおすすめします。
オンラインファクタリングは、2社間ファクタリングをオンライン化したものです。
2社間取引でありながら、手数料率は3社間ファクタリングと比較しても遜色ありません。
この安さには理由があります。
オンラインファクタリングは、クラウドを用いてオンラインで契約し、契約書もオンラインで発行します。
このため、対面契約のための出張費がかからず、紙の契約書ではないため印紙税も不要。
さらには債権譲渡登記不要が基本ですから、登記手数料もかかりません。
優良ファクタリング会社を選ぶ
優良ファクタリング会社を選ぶことも重要です。
優良ファクタリング会社を選ぶメリットはいくつかあります。
一つ目は安全性の高さ。
現在、優良ファクタリング会社の認定制度はなく、業界内の立ち位置や顧客の評価によって優良とされているだけです。
それでも、法外な手数料を請求しており、計算方法など無意味というならば、優良と評価されるはずがありません。
優良ファクタリング会社を選ぶだけで、悪質業者を回避できるのです。
次に、手数料率の低さ。
優良ファクタリング会社は、手数料率の目安を相場の半分程度に設定していることが多いです。
ファクタリングの手数料率は、ファクタリング会社の審査能力に左右されます。
審査能力が高い業者ほど、リスク測定の精度が高く、売掛金ごとに適正な手数料率を設定できるのです。
このため、無駄な手数料を支払うリスクが減ります。
そして、ファクタリング方式の選択肢。
優良ファクタリング会社は様々な方式を提供しており、3社間ファクタリングやオンラインファクタリングにも対応しています。
自社が望む方式でファクタリングするためにも、優良ファクタリング会社を選びましょう。
掛け目ありのファクタリング会社を選ぶ
掛け目の有無は、手数料に大きく影響します。
掛け目なしの場合、計算方法はごく単純であるものの、手数料率が高くなるものです。
掛け目があり、なおかつ掛け目が低いほど手数料率は安くなる傾向があります。
自社の調達額にもよりますが、手数料の計算方法を考える上では、「掛け目あり」が望ましいです。
例えば、自社が500万円の調達を希望しているとしましょう。
このとき、手元に1000万円の売掛金があれば、他の手数料を考慮しても、掛け目は60~70%程度まで許容できるわけです。
それで十分に500万円は調達できます。
留保された部分は後に返還され、この部分に手数料がかかることはありません。
掛け目があれば、活用できる部分(買取部分)が小さくなり、資金調達の効率は下がります。
しかし、支払手数料を抑えるためには、あえて掛け目ありのファクタリングを選ぶのも一つの手です。
ファクタリングに有利な売掛金を選ぶ
手数料率は、売掛金によって変化します。
簡単にいえば、価値の高い売掛金(ファクタリング会社にとってリスクが低い売掛金)ほど手数料率は下がるのです。
わかりやすいのが、大企業の売掛金です。
大企業は支払い能力が安定しており、短期間で急に倒産することはほとんどありません。
ファクタリング会社からみれば、買い取りさえすれば安全に回収できる優良債権です。
このほか、公的機関を売掛先とする売掛金も同様。
官公庁に対する売掛金や、診療報酬債権がその好例です。
そのような売掛金がなければ、最も信用が高い売掛先の売掛金を選んでください。
例えば、長年取引を続けており、支払いトラブルを起こしたことがない売掛先は信用が高いといえます。
ファクタリング会社としても安心して買い取ることができ、手数料率を下げやすいです。
逆にいえば、新規取引先の売掛金は取引実績という裏付けがないため、手数料率を下げる上では不利といえます。
さらに、ファクタリング会社の強み・特性とのマッチングも考えてみてください。
例えば、建設業の会社がファクタリングする際には、建設業に強いファクタリング会社を選ぶのです。
これにより、その他のファクタリング会社を選ぶよりも、手数料が安くなることでしょう。
以上のように、優良債権や、ファクタリング会社の特性に合う売掛金は、掛け目が高く手数料率も低い傾向があります。
手数料の計算方法から考えても、このような売掛金を選ぶことは理にかなっています。
まとめ:ファクタリング手数料の悩みはファクタリング0ナビにおまかせ
この記事では、ファクタリング手数料の計算方法について詳しく解説しました。
ファクタリング手数料にはいくつかの形式があり、計算方法も異なります。
それほど複雑な計算方法ではありませんが、業者によって手数料の内訳がわかりにくかったり、そもそも公式HPの表示があまり信用できないこともあります。
大切なのは、ファクタリング手数料の計算方法を理解したうえで、信頼できる業者を選ぶことです。
ファクタリング手数料でお悩みの方は、ぜひファクタリング0ナビをご利用ください。
手数料の計算方法が明朗で、コストパフォーマンスに優れたファクタリング会社をご案内します。
実際にファクタリングサービスの立ち上げに携わったメンバーも在籍。
実質の手数料や審査通過のリアルを徹底的に追求し、お客さまの資金調達をナビします。